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よろづ天道まかせで

2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

真を求むれば

これまた、呂東萊、『東萊博議』にある。 「・・・天下の事、固(まこと)に外(ほか)似て中実(ちうじつ)は然らざる者有り、其(その)似(に)を幸(かう)として其名を竊(ぬす)むは、以て一時を欺くべからざるに非ざるも、然(しか)も他日人(ひと)…

本を棄て末に徇(したが)ひ

呂東萊、『東萊博議』にこうある。 「天下の情(じやう)、其(その)速(そく)を見ざれば、未(いま)だ其(その)遅(ち)を見る者は有らざるなり」 手っ取り早く、事がすみやかに進むのを見れば、我が身、遅遅として進まぬことを知る。 「賈區(かく)に…

寿にして康

休日、外出し、元気なご高齢の方々をおみかけする。コレだなあ。まことにご長寿にして健康、足らざるはなきような印象。 「飲んで且つ食(くら)ひ、寿(じゅ)にして康(かう)なり。足らざる無し。奚(なん)ぞ望む所あらん・・・」(韓文公、「李愿の盤谷…

権力者

「・・・我が日本は或(あ)る一部権力者の国ではない。故に継体天皇の詔(みことのり)に『宗廟を奉じて社稷(しゃしょく)を危(あや)ふせざるを獲(え)んや』と云ふことがあり、又大化の詔に『天に則(のつと)り寓を御す』と云ふこともあり、又君民共…

隣保団結

昭和7年に権藤成卿は、市町村制につき『農村自救論』で、こう書いていた。こう彼が指摘する時まで「あらゆる曲折を重ね」、それからさらには現在まで輪を掛けて曲折を重ねたとはいえ、キホンは昭和7年に彼が指摘したこととなんら変わらないように感じる。…

皆我にまさる處

人様が気に入らぬときがある。それはやはり「我を以って人を見」ているときだな。それぞれの人に即してその人を見れば、そういう人だと思える。いろいろな人がいるからこそ万事調うわけか。 「・・・我(われ)を以て人を見候へば、不相叶(あひかなはざる)…

器用ニ備フル

「金銀銭貨ノコト、上古漢土ニハ亀貝(キバイ)ヲ以テ幣(ヘイ)トス。ソノ内ニ貝ヲ貴ブ。ユヘニ宝貨(ホウクハ)・財賄(ザイわイ)・売買(バイバイ)・貪貧(ドンヒン)ソノ余、金銭ニカヽルノ字ハミナ貝ニ従フ。コレ古昔(こせき)字ヲ製スルノ時分ハ、…

本業

「夫れ国土を経営し物産を開拓し、境内を豊富にして万民を済救するは、人君上天に事(つかえ)るの本業なり、・・・ (『経済要録』) いつの時代も為政者は経済を開発し、人々を救済するものであってほしいが、本業、おろそかになっていはしませんか。

養育料

「・・・土石類十七種、生植類二十種、活物類十五種、三類都合五十二種は、世界の人民を蕃息せしむるの養育料の設に、皇天より八百万神を役使して化育し給へる所なり、故に能く上帝の神意を奉り、水陸両箇の無尽蔵を開て、万物を多く採出し、世界を豊饒にし…

諸件の手当悉十分に

「蓋(けだし)国を富すと云ふは、其境内人民の食物衣類を豊饒にし、武器兵法を精鋭にして、万一飢饉・外寇不慮なる変事起り、仮令五年も十年も耕作すること能はずと雖も、諸件の手当悉十分に全備して、少しも窘蹙ることの無きを云へることにして・・・ (『…

溯囘(そかい)に倒反(ひつくりかへ)す

「此れを挽囘(ばんかい)して富国と為さんことを欲せば、其衰微を招致したる病原を熟察して、此れを溯囘(そかい)に倒反(ひつくりかへ)すより外に施術あること無き耳、・・・」 (『経済要録』) 我がジャパンはいまや衰退途上国であるらしい。憂うべき…

米ナキトキハ

「アゝ金銀ハ食スベカラズ。多キニ賎(いや)シク、少キニ貴(たつ)トキハ、理ノ当然ナリ。金銀山ノゴトクニ積ムトイヘドモ、米ナキトキハイカヾセン。」 (『夢の代』) 世界的に食料価格が高騰しているようだ。金銀の価も需給で決まるにすぎないが、いか…

官治組織

下記の『農村自救論』中の一文を見るに、我が国の変わらぬ宿痾は官治組織と思わざるをえないか。 「凡(およ)そ国の組織は、養ふものと養はるゝものとの二つより成立(なりた)つて居る、大は文武百官より、吏員公人、都(すべ)て皆民衆より養はれ、小は老…

弁(わきま)フレバ

『自然真営道』にこうあった。 「喜(き)・怒(ど)・哀(あい)・楽(らく)・愛(あい)・悪(お)・欲(よく)・恐(きょう)ノ八情モ、又只一連ニシテ、二情ニ非ズ。喜情先ダテバ、七情中チニ具ハリ、八情互(たがい)ニ然リ。故ニ喜ビモ妨(さまた)ゲ…

人世運歩の理

お盆は新暦でする地域に暮らしているので、お盆休みは無関係ともいえるが、世の中がなかば止まっているので、かっこうの夏休みである。普段なかなか会えぬ人とも会う機会がある。茶菓など楽しみ、話がはずむ。あそこのなんとかという菓子はうまい、どこそこ…

勢権慾万能

権藤成卿は「商工保護と議会腐敗」の一文を下記のように始めているが、今日に至るもこれは変わらんのだろうな。 「明治政府は勢権慾万能の官僚によつて、ともかくも其制度が立てられた。」

理を以ておしあてに定むる

宣長の弟子、服部中庸は『三大考』でこう言っていたそうな。 「近き代になりて、遙に西なる国々の人どもは、海路を心にまかせて、あまねく廻りありくによりて、此大地のありかたを、よく見究めて、地は円にして、虚空(そら)に浮べるを、日月は其ノ上下へ廻…

鶏鳴きて起き

「毎旦鶏鳴きて起き、澄心黙坐すること一晌(いつしょう)、自から夜気(やき)の存否如何を察し、然る後に褥(しとね)を出でて盥嗽(かんそう)し、・・・ (『言志後録』) 夏でもあり、朝型人間に変わろうと思い、早寝し早朝起きる習慣を作り始めた。近…

至誠と実行

「我が道は至誠と実行のみ。故に鳥獣虫魚草木にも皆及ぼすべし、況や人におけるをや。・・・凡世の中は智あるも学あるも、至誠と実行とにあらざれば事は成らぬ物と知るべし。 (『夜話』) 至誠も実行もともに難しいものだが、事をなすには不可欠か。至誠に…

人倫之大道

「神代の昔豊葦原を安国となし給ひしより今日に至るまで一同致相続来り候人倫之大道此道盛なる時は富ミ此道衰ふる時は窮す能く力を尽せは天地の感応目前に顕れ米麦雑穀湧出金銀財宝集り来て其家を照し食ふも飲むも着るも子孫永久安楽自在なり此道に依らすし…

頼母しからぬ

「又爰に無禄之者あり 壱石を与ふれは十石を願ひ 十石を与ふれば百石を願ひ 百石を与ふれは千石を願ひ 終に驕奢に流れ借財生し 元の如く困窮難渋に陥り歎ケ敷事に候 元来我身を不労して財宝を受得る所行は惣して頼母しからぬ事に候 (「下新田村小八家政取直…

かへりて益なく

「・・・いかさま学に志すほどの人は、昨日の我にはまさりぬべし。しかれども学流によりて、人品にはかへりて益なく、人にたかぶりにくまるゝばかりなるも有之体に候。・・・ (『集義和書』) 世の中にはガクのある人が「学識経験者」とかいうなんだかわか…

第一ノ枢要

「・・・西国ヨリ出(いず)ル産物ノ利、半(ナカバ)ハ都会ニテ削ラル。都会ニハ金銭アマリテ西国ハ足ラズ。シカレバ都会市井ノ民ヲ虐ゲテ、農民ヲ引立(ひきたて)テ耕作ヲスヽムル政事ヲスルヲ、第一ノ枢要トス。・・・ (『夢の代』経済第六) 地方から…

生業ヲトゲ得ズ

「・・・近世昇平(しようへい)ノ弊(ツイヘ)、驕奢ニシテ生業ヲトゲ得ズ。・・・ (『夢の代』経済第六) たしかに平和の時はその弊害として人は奢りぜいたくとなり、生業がおろそかになる事例を見るか。

アシクナルハ勢

「・・・捨(すて)ヲク時ハ一日一日ト流レテアシクナルハ勢ナリ。コレヲ長ゼシメザルヤウニ引戻スニアルベシ。コノ処ニ心付(こころづか)ズシテソノ日ヲオクリニ政ヲスル人、路ニ当(あた)ルトキハ、イカントモスベカラズ、歎ズベキ哉(かな)。 (『夢の…

自由スギタルコト

「・・・今世(きんせい)ハ米穀多キ国アリ。布帛(ふはく)ヲ織出ス国アリ。紙ヲスキ木ヲ伐リ、スベテ諸産物一種二種ヲ多ク持テ、他ノ諸物ハ国ニテ作ラズ、必(かならず)都会(トクハイ)ヘ出シテ、ツマル処ハ諸物ト交易シテ国用ヲ達スル也。ソレニテモ足…

省察斟酌シテ

履軒(りけん)先生曰、「十万石ノ国ニハ農三万家アルベシ。ソノ人数ハ十万人アルベシ。国君ヨリ大夫(たいふ)・士ソノ余工商ニ至ルマデ、浮食(ふしょく)スル人二万人アルベシ。十万人ノ民、五万ハ耕スベシ。五万ハ織(おる)ベシ。十万人ノ税ヲ以テ二万…