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よろづ天道まかせで

自由スギタルコト

「・・・今世(きんせい)ハ米穀多キ国アリ。布帛(ふはく)ヲ織出ス国アリ。紙ヲスキ木ヲ伐リ、スベテ諸産物一種二種ヲ多ク持テ、他ノ諸物ハ国ニテ作ラズ、必(かならず)都会(トクハイ)ヘ出シテ、ツマル処ハ諸物ト交易シテ国用ヲ達スル也。ソレニテモ足ラズシテ、外国ニ求メ一万三千里ノ遠物ヲトリヨセテ、日用ノモノトスルニ至ル。升平(セウヘイ)〔ノ〕沢(たく)ト〔ハ〕云(いい)ナガラ、アマリ自由スギタルコト也。・・・
(『夢の代』経済第六)

地産地消を主張する向きは多い。山片蟠桃も、自国の用を満たし余りあり、他国の需要する物は国産として、これを近隣と交易しあう。しかし国の人間の日々の用に充てるに外国の遠物を求めることは、平和の恩恵とはいいながら、あまりに自由が過ぎていると述べているな。