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よろづ天道まかせで

皆我にまさる處

人様が気に入らぬときがある。それはやはり「我を以って人を見」ているときだな。それぞれの人に即してその人を見れば、そういう人だと思える。いろいろな人がいるからこそ万事調うわけか。

「・・・我(われ)を以て人を見候へば、不相叶(あひかなはざる)事のみにて、いよいよへだたり候。人を以て人を見候へば、此(この)人は元来(ぐわんらい)如此(このごとし)と思ひてとがめもなく候。一体の本然同じき親(したし)みをさへ不失候へば、五倫ともにむつまじく候。天下我に同じき人のみならば、一家も立ちがたかるべく候。同じからぬ人寄合(よりあひ)て万事調(とヽの)ひ候。不相叶(あひかなはざる)は皆我にまさる處なり。却(かへつ)て好(よみ)すべく候。
(『集義和書』)

「不相叶(あひかなはざる)は皆我にまさる處なり」とはいい言葉だ。気に入らぬと感じたときは必ず思い浮かべるようにしたい。