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よろづ天道まかせで

2010-06-23から1日間の記事一覧

恥心

「・・・人の親たる者徳を知らざれば、恥心(ちしん)ある子をば叱りおどして恥心を亡(ほろぼ)し、恥心なき子をばほめ愛していよいよほこらしむ。賢才(けんさい)は日々におとろへ、驕吝(けうりん)は日々に長ずる所なり。・・・ (『集義和書』) 我が…

薬を用ひて

「・・・薬を不用して、日を経ぬればおのづからいゆる病に、下手(へた)医者(いしや)の薬を用ひて大煩(おほわづらひ)となすが如し・・・ (『集義和書』) 只今の日本経済、薬を用いずして日柄で直る病なのか、そうでないのか、声高の政策あれこれ、下…

金銀財用をあたふる

「・・・人に分(わか)つに財を以てするを恵(けい)と云ふ。世人是を仁なりとし徳なりとす、受(うく)る者大に悦(よろこ)べり、人に教ふに善を以てするを忠(ちう)と云ふ、世人是をそねみそしり、教へらるゝ者は悦(よろこ)びず。甚(はなはだ)しき…

民力の直(あたひ)

地域振興とかにつき、各方面のあれこれの議論を長年聞いてきた。しかし、基本は昔から変わらんなとは、尊徳の「宇津釩之助様御知行所村々へ申渡書」を見ての感想。 「古語に「民は常の産なければ常の心なし」とかや。全く常の産不足致し候故、余業を相励み、…

昼強盗

「爰米などの借(し)かたする者有(り)て、其利息を取るを見るに、壱割二割と名付(け)て借す。其壱割といふは、米壱斗に付一ヶ月に米壱升、三割といへるは、米壱斗に弐升の利なり。是を金銀に直してつもり見れば、彼車銭の利息に、まさりはすれども、お…

無法無理の利

「・・・就中朝にかりて夕になし、或は五日切・十日切・三十日切の定(め)をして、車銭(くるまぜに)など、名付(け)て高大の利を取る。されば此車銭といふことは、百文に日に壱文、壱貫文に日に拾文の利息なり。然れば、壱ヶ月には三百拾壱文、十ヶ月に…

急難の時節

江戸時代は貸借の利息が高かったと知られている。信用創造する近代的銀行システムが入る前であったということもあろうが、利息の上限が年利一割五分(天保以降は一割二分)と決められ、これを超える高利貸借に係る訴訟を取り上げないこととされていたが、現…