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よろづ天道まかせで

答ふること

「問ふことは易い。しかし答ふることは難い。わたくしは書を読むこと五十年である。そしてわたくしの智識は無数の答へられざる問題の集団である。」
森鷗外、「北條霞亭」、鷗外全集、著作篇、第十巻、岩波書店、昭和28年、p.4.)

好きな言葉。疑問は次々と堆積して山をなしている。答えを得ようとする努力は新たな問いを生む。人に問えばよいのだろうが、じぶんで答えを探せないことを安易に問うのは、答える難しさを知るほどに、まずはじぶんでとことん調べぬいてからとなる。そうして答えを待つ疑問の山は毎日、高くなっていく。