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よろづ天道まかせで

腐敗

厚生年金基金への旧社保庁職員の天下りの話はあきれかえってものも言えぬが、電力料金の値上げを強要する東京電力を見るとどこまで腐りきっているのかと思う。かつて戦前、電力統制に関する逓信省案に対して農本主義権藤成卿は激しい批判を浴びせたが、そこでの言葉を思い浮かべざるをえない。

「今日電力会社の高級職員には、監督官庁から『天降った』者が多数かぞえられる。これ等と主務官庁との間に情実は纏って居ないか。電力会社の腐敗は主務官庁の腐敗の反映ではなきか。逆にしても、主務官庁の腐敗は電力会社の反映ではなきか。」
権藤成卿、『電力統制に関する座談会答問抄』)

どちらの腐敗が反映しているのか、両者の腐敗が反映し合って増幅しているのだろう。戦前の官僚の電力統制への夢は戦後の大電力会社による地域独占で完成したともいえるかもしれない。その独占企業たる東京電力は、腐敗が反映しあって進む光景のなかにあるのだろう。我が国はいつの時代も変わらぬのかと思う。