2009-05-11 持ち余つて 西鶴 景気のいい話でも読むかと、西鶴、『好色五人女』、「金銀も持ち余つて迷惑」の部分を読む。 世に有る程の万宝、無い物は無し。源五兵衛嬉し悲しく、是れを思ふに江戸、京、大坂の太夫残らず請けても、芝居銀本(かねもと)して捨てても、我が一代に皆に成し難し。何とぞ費ひ減らす分別出でず、是れは何んとした物だろう。 カネがありすぎるのも困ったものらしい。