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よろづ天道まかせで

勝海舟

上に上があり升

「主義だの、道だのと云つて、只だ是れ計りだと、極めることは、私は極嫌ひです。道と云つても大道もあり、小道もあり、上に上があり升。其の一つを取つて、他を排斥すると云ふことは、不断から決して為ません。人が来て、色々八釜しく言ひ升と、『さう云ふ…

誰が為てもいゝ

「何でも、己が為さう為さうと云ふのが、善くない。誰が為てもいゝ。国家と云ふものが善くなればいゝ。」 (勝海舟、『海舟座談』、岩波文庫、p.44.) 特段、国家でなくとも、企業や団体、プロジェクト、なんであろうが事をなそうとするときには言えることか…

萎微

『海舟座談』の下記のくだりを読むと、あまりに事情に詳しく、時局の動きに通じているのも考えものなのかもしれないと思う。 「昨日は千駄ヶ谷へ行つて、道はわるし、ヒックリかへらふとするし、夫で考へてゐて、おかしくなつて豁然(かつぜん)大悟したよ。…

時勢

『海舟座談』に、二宮尊徳に触れている箇所があることを知る。メモしておきたいと思った。 「△二宮金次郎先生は、御承知でしたか。 一度会つたッけ。至つて正直な人でした。あのやうな時には、あゝ云ふ人がよく出るものです。何人か、人をやつたッけ。あゝ云…

停止

どうも原発を少しでもはやく再稼働させたくて仕方ない人が政府の方々をはじめ、たくさんいらっしゃるようだ。そこで思い浮かぶのが、勝海舟が『海舟座談』で、足尾銅山の鉱毒事件につき、語っている次の言葉。 「鉱毒問題は、直ちに停止の外ない。今になつて…