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よろづ天道まかせで

素朴

「・・・開物の業を創めんと欲するには、先づ国土太初の素朴を熟知するを要とす、何となれば、素朴は善政の基なることを知らざれば、繁華奢靡(はんかしゃび)の世に当て、家政を改革すべきの時務に暗し、若し夫れ国政を改革すべきの時に当て、其機会を失ふときは、開物の業を創むる可からざる而已(のみ)ならず、境内の人民凍餒(とうだい:凍え飢える)せしむるの原と為るべし。・・・
佐藤信淵、『経済要録』p.20)


初めの素朴であった状態を忘れてはいかんのだなあ。元々の状態を知り現在を改め、事を始めなければならぬか。開発発展を図るには忘れてならぬことだな。