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よろづ天道まかせで

その力を得る処

見解の相違に基づく争いというのは、特段学者に限らずあるものだ。朱子学陽明学の争いに付き佐藤一斎はこう言っていたか。

「今の学ぶ者、宜しく平心を以てこれを待ち、その力を得る処を取るべくんば、可なり。」
(『言志録』)

「平心を以て」とは虚心坦懐な態度をいうが、そうした平静な気持ちで争いをみておきたい。そうすれば、その力を得るところ、すなわち長所・利点を採ることもできるかな。もちろん、採るべきことなにもないというケースもあるが、それとて平心から得るものはあるなあ。