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よろづ天道まかせで

小より積む

「翁曰、万巻の書物ありといへども、無学の者に詮なし、隣家に金貸しありといへども、我に借る力なきを如何せん、向ひに米屋ありといへども、銭なければ買ふ事はならぬ也、されば書物を読んと思はば、いろはより習ひ初むべし、家を興さんと思はヾ、小より積初むべし、此外に術はあらざるなり
(尊紱夜話)

まあ尊紱の小より積む話である。

よくその事をやさしく分かりやすく教えてくれという人がいる。努力はするが、わかりにくいと批評される。まあ自らいろはから習ってもらうほかないか。なにごとも積み上げていかねばならんもの。