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よろづ天道まかせで

「三度の損より二度の利」

「・・・幾度(いくたび)も如此(かくのごとく)して百目つゝ三度に三百 五十目つゝにて三度に百五十目也 其余思入違はさる時は利分也 此利分に就(つき)て掛引の事は奧(おく)にしるす勘弁あるへし 右の如く斗りて商をなす時ハ損ハ度重(たびかさな)りても無数(すくなく)利は一度にても多し 五度の商に三度の損より二度の利多し これ巧者の仕方 深く味ふへし

利を上げる掛引については後で述べるようだが、損を踏んだときは少なく利を得るときは多い商いが大事と。まことに「三度の損より二度の利」だが、凡人はなかなかこうはいかず、三度の利より一度の損で、こまごま儲けた利を一度の損で失いがち。奧にある掛引の妙をはやく読みたいもの。