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よろづ天道まかせで

符牒

仲間うちの言葉につき、こうあるな。

「米市場(いちば)の商人平生(へいせい)いひ扱ふ言葉に甚(はなはだ)あたらさる事多し偸(たとえへ)は相場の高下を足取(あしどり)といひ不思寄(おもひよらざる)事にて高下するを不時(ふじ)といふなと甚(はなはだ)理に当(あた)らす詞(ことば)卑(いやし)といへとも是(これ)をあらためす米商人の為(ため)はやく通理するをもつて要とす」


米相場の商人がふだん使う言葉は「あたらさる」つまり事実にぴったり合っていないという。相場が上がったり下がったりするのを足取り、想定外の高下を不時というのは理屈にあっていない使い方で、卑しいもんだと。しかし米商人はこれを改めないし、早く理解するようにしなくちゃということのようだ。

なんでも特定の世界に固有の符牒のようなことばがある。それに通じないとその世界ではだめということはあるな。とにかく、まずもって、じぶんが身を置く業界の言葉をものにしなければならないか。

まあ、仲間が使う言葉を知らねば仲間になれんわけだ。どの業界でもそうだな。