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よろづ天道まかせで

奥田正造

取捨に迷ふ

どうも判断に迷うのが生活の一面のようだ。取捨選択しかねて、あれこれの理屈・批評に深入りし、人の判断を参考にするが、キリというものがない。奥田正造は『爐邊閑想』の、法然上人御練行に言及する条で、こう言っていた。 「精微な理論は知的興味をそそつ…

無音の教え

「父母の膝下に同胞(はらから)と団欒した幼時の思ひ出に、まづうかぶものは、見なれた額や掛物、手なれた器である。これ等に依つて朝な夕なに受けた無音の教を思ふ時、生活の中心は実に茶の間である。ここの生活を真実にしなければ吾々の一人一人真実者た…

修養

奥田正造は『爐邊閑想』(文部省教学局編纂、日本精神叢書二十七、昭和15年)で、茶道について語るにつき、こう言っていた。 「・・・我が身の訓練を主とする時、精巧な文明の利器よりは原始的のものの方がありがたいと思ふ。不便であるべきものを不便と感…