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よろづ天道まかせで

困難

ニュースなどを見ていて、我が国は外交がへたなのだなと感じるときがある。そんなとき、福沢諭吉の『文明論之概略』にある言葉を思い浮かべる。

「・・・外国交際は我国の一大難病にして、之を療するに当て、自国の人民に非ざれば頼む可きものなし。其任大にして其責重しと云ふ可し。即ち此章の初に云へる、我国は無事の日に非ず、然も其事は昔年に比して更に困難なりとは、正に外国交際の此困難病のことなり。一片の本心に於て私有をも生命をも抛つ可き場所とは、正に外国交際の此場所なり。然ば即ち今の日本人にして安ぞ気楽に日を消す可けんや、安ぞ無為に休息す可けんや。・・・」

福沢諭吉の危機感はすごいものだが、今日でも我が国が困難に置かれていることに変わりなく、無事の日を過ごしているわけではないと思える。しかし、「各国の交際と人々の私交とは全く趣を異にする」のに区別もつけない人も多く見受けられる。相変わらず、我が国の難病といえるのかな。