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よろづ天道まかせで

自得を待つ

孟子の必ず事あり正す勿れ云々を念頭に、熊沢蕃山がこう言っていたか。

「勿正はしるしをいそがざるなり。勿忘は怠らざるなり。勿助長は才覚を用ふべからざるなり。百姓の農業をつとむる如く、職人の職をつとむる如く、いそがずおこたらず才覚を用ひず、常になすべき事をして自得を待つにて候。・・・
(『集義和書』)

まことに自得に至るにはいそがず、おこたらず・・・か。助け長ずるなかれも心しなければならぬなあ。才覚は必要なものかもしらんが、たかの知れたものでもある。