2010-06-24 狂見 熊沢蕃山 「・・・予いまだ凡情をまぬかれずといへども、狂見ありて大意を見る故に、世のそしりにひかれず独立(ひとりた)てり。 (『集義和書』) 狂といえば、常軌を逸して狂っている意味もあるが、大なる志を持つ故に、こまごまとしたことを気に掛けないことも意味するから、ここで、狂見とは、志を持ち物事を大きくとらえるということだろう。そうした姿勢で大意、つまり物事の骨子を見るというわけだ。そうした姿勢があって、独り立つことができるという意味にとった。よい言葉だ。独り立つ国民が増えてこそ、国も自立できる。