2010-03-03 本心 佐藤信淵 「一境の人民を救ひ、以て天恩の万一に報ぜよ、若し夫れ天に事(じす)るの本心も無くして、唯た妄りに其国を富すの策を立る者は、皆是経済道の妖魔なり。」 (佐藤信淵、『経済要録』p.19) 限りない天の恩によって私たちが生存しているとすれば、その一つにでも報いる気構えが必要。天にじする、つまり仕えるということはそういうことだろう。徒に富み栄えることではなく、域内の人民の救済がいちばんということだな。本心なき富は虚妄といえるだろう。