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よろづ天道まかせで

能く米穀を食すれば

特段好き嫌いがあるわけではないが、最近、肉類が出てきてもあまりうれしくなくなった。どうも次第に草食動物化しているのかな。

・・・其の土地其の土地に直耕直織、穀を耕して穀を食い、食して耕し、耕して食う。米穀を食すれば人の精力と為り、人の精力壮(さか)んに成る。壮んに成れば能く耕し、能く耕せば米穀倍粒す。弥々(いよいよ)耕し益々食し、能く米穀を食すれば人精壮んになり子を生ず。子を生ずれば子又米穀を食して壮身に成り、又耕して米穀を食す。米穀食する故に人より人を生ず。人生ずる故に能く耕して米穀他に多し。米穀を食せざる則(とき)は、人衰(おとろ)え子を生ずることは言うに及ばず、飢えて死ぬ。米穀無き則(とき)、鳥・獣・魚・虫の肉のみを食する則(なれ)ば、奇怪の乱病発して死す。今世にも、寒歳に耕穀登(ミノ)らず、米穀絶えて無くなる則(とき)、人患(わずら)いて死す。鳥・獣・魚・虫の肉のみ食う者は、数万人世々生きて怪病発して皆死す。此の故に、米穀すら絶えざる則(なれ)ば人壮んにして人より人を生じて生生無窮なり。人老いて死すれども、其の五倫は益々盛んなり。・・・*1

ごはんは相変わらず好きだ。パンなどは食べた気がしない。昌益先生にしかられることはないな。

*1:安藤昌益、『統道真伝』(上)、岩波文庫、pp.210-211.