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よろづ天道まかせで

手足

震災から二か月経ちました。

復興に向けて多くの人たちが、手足を動かし汗を流しています。

白河出身の儒者、広瀬蒙斎(ひでなり)が農学者大蔵永常の『農具便利論』に寄せた序、末尾にある文章を思い出します。

「曰く、器械何を以てか之を運(めぐ)らす。手足。手足何を以てか之れを勤むる。心思。執心の要は忠厚に在り。致思の道は質朴を本とす。之を身に守れば、即ち志と為り、之を国に施さば、即ち風俗に為る。・・・」
(農具を動かすものはなにか。それは手足である。手足を働かしめるものはなにか。それは「心」と「思」である。「心」をしっかり守る要は、誠実であるということであり、「思」をよくする道は、質朴をもっぱらとすることである。こうしたことをわが身に守れば「志」となり、それを国全体に及ぼせば、風俗となる。・・・)

復興のためになしうることに具体的に動くことが、我が国の志、新たな風尚を形作っていくのだと信じたいものです。