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よろづ天道まかせで

知らないことの重み

quote of today 2019/03/18

昨日のことは変えられない、明日のことはわからない。だから今、だれでもが不確実性という「知らないことの重み」を背負って生きている。しかし、その重みから解放してくれるかのごときファンタジーが長らく売られ続けている。主流の経済学だ。ケインジアンの不確実性の思想を忘れたくはない。

ケインジアンの思想は、不確実性を現実の中心的な特徴としてとらえるだけでなく、さらに重要なことには、『過激な確実性』を否定する。それは主流の経済学が非現実的で過激な確実性の観念を採用しているのは、それがなんと呼ばれようと、とても反社会的になるからである。社会が不確実性に対処するために発展させてきた政府やその他の機関の役割をなくすためには、確実性を基盤とすることが必要な行動であった。ひとたび私たちがすべてを、絶対的にすべてを知ってしまえば、私たちは人生には少しの悪循環もないという理由だけで、人生の浮き沈みに対するあらゆる防御を捨てることができる。知らないことの大きな重みは私たちの肩から取り除かれ、私たちの人生から効率性や配分などを最大にするという計算を減らすことができる。
この素晴らしいファンタジーが経済学として売られているものなのである。」
(ピーター・ラドフォード)

Uncertain | Real-World Economics Review Blog https://rwer.wordpress.com/2019/03/17/uncertain/